街の風景に新しい息吹を吹き込む予感 ― TRUNK大森プロジェクト
東京・大田区。京浜東北線で品川や東京、横浜方面へのアクセスがよく、暮らしと仕事、買い物のバランスも心地よい街「大森」。そんな大森駅東口のすぐ近く、徒歩2分という立地に、地域のランドマークになりそうな新しい商業施設 「TRUNK大森」 が誕生する計画が進んでいます。現在は着工前段階ですが、公式発表や建築計画からわかる内容を紐きながら、街歩き好きな目線も交えつつ、その魅力を探ってみましょう。
まずは計画のスペックから:コンパクトながら強い存在感
「TRUNK大森」は、地番で 東京都大田区大森北1-3-11 に位置し、駅東口から歩いて2分という近さが最大の強みです。
建築計画によれば、敷地面積は およそ90.6〜90.7㎡。 建築面積(=地面に接する部分の面積)はそのうち 74.84㎡ という数字が公表されています。延べ床面積は約 590.48㎡ の規模を予定しており、複数フロアを積み重ねた構成になりそうです。
構造は 鉄骨造、地上10階建て、高さは約 35.53 m。
TRNシティパートナーズの実績紹介ページでも、所在地・規模・用途などが整理されており、このプロジェクトが “所有物件” として扱われていることから、単なる土地取得案件以上の関与を持つプロジェクトであることが見て取れます。
「TRUNK」ブランドの系譜と街づくりのスタンス
この施設を手がけるのは TRN グループ傘下の TRNシティパートナーズ(TCP)。彼らが展開する「TRUNK」シリーズは、用地取得から設計・施工、テナント誘致・運営までをワンストップで統括する商業ビルブランドです。
これまで、東京(秋葉原、麻布十番)、神奈川(本厚木)、愛知(刈谷・名古屋)など、駅近立地を重視した「TRUNK」シリーズを複数展開してきました。 各地で「駅近 × 街との調和性」を意識した設計がされており、街の顔になり得る商業施設づくりという軸が感じられます。
TRNグループ自体は、飲食・店舗系ビジネスを起点に事業を広げてきたバックグラウンドを持ち、商業不動産投資や施設運営、人材支援など複数領域に手を広げています。
そのため、TRUNK大森においても「ただの建物」ではなく、地域のランドマークとしての意味合い・価値創造が期待されているように思います。
街との関わりを想像する:ポテンシャルと課題
この立地・構成を踏まえて、僕としては以下のような期待感と注意点が浮かんできます。
期待できること
視認性と動線性を活かした集客
角地かつ駅近という条件は、通行者からの視線を捉えやすく、入口誘導しやすいという強みがあります。大森駅周辺は人通りも多いエリアなので、その流れを建物に取り込める設計がされれば、幅広い時間帯で活性化できそうです。業種のバリエーションが映える
飲食店に限らず、物販、サービス、クリエイティブオフィスなどをミックスすることで、昼夜問わず用途が回るような施設になれば、地域の「ハブ」に育つ可能性があります。ランドマーク性・象徴性
10階建・高めの建物構成・駅前立地という組み合わせは、遠くからも「ここだ」とわかる目印になり得ます。完成すれば街の“顔”になる可能性は十分あるでしょう。